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第五中足骨骨折の右足、1/2荷重へ(受傷59日目・術後51日目)

さて、診察日である。
既に受傷してからまる2か月、手術を終えてからも50日以上経過している。

この日はスニーカーを履き、片松葉で家を出た。
雪は8割方融けており、よほど北向きの細い道でない限り、私の歩行を妨げることはない。
歩行訓練はあまりできなかったが、家の中は片松葉で移動し、もう膝で立つことはほとんどなくなっていた。

しかし、まず向かったのは病院ではない。
病院が始まる時間まで、少し歩いて障害者団体が運営している喫茶店に向かったのだ。
何しろ受傷後、お店に行くのは初めてである。
なぜこの店にしたのかというと、何よりもバリアフリーであることが第一だ。
そして、車椅子の人も多いお店の人たちが、今の私のような身体が不自由な人に慣れているからである。

私はそこでエビピラフとカフェオレを注文した。
エビピラフは思ったよりボリュームがあるし、いつもながら煮えたぎるように熱いカフェオレは身に沁み、ほぼ2か月ぶりにようやく自力で店に来ることができるようになったと感無量であった。

やがて診察開始時間になったので、病院に向かう。
そしていつものように傷の状態を見たが、この日はなぜかレントゲンを撮らなかった。
私が、先週から荷重を始めても痛みはなく、特に問題ないと答えると、先生はおもむろに患足を手に取って言った。

「じゃあ、思いっきり押し返してみて」

そしてそのまま踵をぐっと押し込むではないか。
固い足首が押し込まれてアキレス腱がぐっと伸び、なかなか気持ちがいい。
私は足先を伸ばそうと足に力を入れた。
先生は男性だが、両腕の力よりは私の足の力の方が強い。
「今度は足の先を伸ばそうとしてみて」
私が勝利すると、今度は逆に足先を伸ばし、私は足先を上に向けようと力を込めた。

「うん、いいね」
十分な力があるとわかり、先生がそう言ったので終わりかと思ったが、次の瞬間、私の呼吸が「うっ」と詰まった。

なぜなら先生はそのまま、私の右足の指5本を、力強く上に折り曲げたからだ。
曲がったのはいわゆる足の指と中足骨の繋ぎ目の部分である。
絶賛骨折中の第五指も、もともと曲がりにくい指なのに容赦ない。

足の指は、風呂に入った時、一本ずつ持って、グルグル回したりそっと上を向けたりはしてきた。
とにかく慎重に、優しく、急激に首を起こすようなことはしてこなかったのに、今回いきなりぐっと曲げられたのだ。

痛みまではいかないが、使わなかったために筋肉はどこもかしこも固くなっているので、想定外の動きにびりっと神経がしびれるような感覚があった。
何よりいきなりのことに心臓が飛び上がりそうだったが、素人にやられたわけではないので大丈夫…だろう…とすぐに落ち着きを取り戻した。

「うん、いい感じだねー」

私のビックリドッキリも知らずに、先生はのんきに言った。
まこと、歯医者同様デリケートな痛みが伴う診療科であるのに、整形外科は結構乱暴である。
また、雪で外を歩けなかったのでタオルギャザーをやっていると伝えると、それはとてもいいとのことだった。

「何よりいいのはね、女性は骨折が治ってきても、むくみが取れない人がすごく多いんだよ。けどになになさんはむくみがほとんど解消してるから、すごいよね。珍しいよ」

なんと、骨折の治りが悪くてさんざん悩んでいたというのに、突然褒められてこれまたビックリである。
どうやら日々風呂に入って足をほぐしたのは無駄ではなかったようだ。

確かに、数多くの骨折ブログの中でも、男性はそもそもむくみになど言及することすらないが、女性は載せる写真のほとんどが、骨折がよくなってからも、むくみが解消していなかった。
健常な人でも女性の多くはむくみを気にするのだから、体質的な男女差なのだろう。
まさか遠回しに「むくみが取れてる=女じゃない」と言われたわけではないと思うので、素直に喜んでいいのだろう。

そんなわけで、骨はまだまだくっついていないものの、順調に1/2荷重が許可された。
先生からは「まだ松葉杖使う?」と聞かれたが、慌てて「使います!」と答えた。
いくらなんでも今取り上げられたら困る。
「まぁそうだよね。気を付けて歩いて。歩けばよくなるからね」

それから先生は「あとねー、どうする?ボルト抜く?」と聞いてきた。
まだ骨の隙間がスカスカの状態なので先の話かと思っていたから、やや面食らった。
「小さいから抜かなくても平気だと思うけどね」
「はぁ。ただ私はよく海外旅行に行くので、変なところに行くとひっかかって厄介かなと」
「ああ、英文の診断書とか持ってかないとね」
「ヨーロッパとかなら英語で説明できると思うんですけど、大体変なところに行くんで、ツアーなんかでピンコン引っ掛かって迷惑かけたらと思うと…」
「なるほどね」
「抜く方向で行きたいですね」
「抜くとしたら…そうねー、夏が終わってから、9月以降かな」

そんな会話ののち、抜去時期についてはまた次回以降に相談することにした。
どちらにせよ、抜くとしたら手術をした病院に1日入院しなければなるまい。
療養も含めて仕事の調整が必要なので、まだ骨がくっついてもいない今、すぐに決められることではない。

次は今までより間隔があき、2週間後にレントゲンを撮るということで診察は終了した。
もちろんそれまでの間に痛みや異常を感じたらすぐに来るようにとのことである。
少しずつ治癒に向かっていることを実感しつつ、雪も融けたことだし、いよいよ本格的に片松葉での歩行訓練を始めることになった。

ちなみに診察後、スーパーへ行った。
12月と違い、許可が出ての片松葉なので、当時より安心して歩ける。
カートを押しながら必要なものを買い、リュックに入れて自分で持ち帰れる幸せ。
もうネットスーパーを利用する必要はない。
自分で自由になんでもできるということがいかに素晴らしいか、しみじみと感じたものである。

自由バンザーイ!

2018/03/23 22:58 |第五中足骨骨折COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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