FC2ブログ

第五中足骨手術後初受診(受傷13日目・術後5日目)

近所の整形外科は、院長とその父である「大先生」が二人でやっている、いわゆる町医者らしいクリニックである。
PTが常駐するリハビリ室がある整形外科ではあるが、他にも外科・内科を併設しているので、時節柄風邪をひいている人も多い。

私も時間帯を変えて行ってみているのだが、なかなかすいている時間帯がつかみにくい。
9時からなので8時30分くらいに行って、一番の時もあるし3番くらいの時もある。
レントゲンなどが終わって戻った時間帯がすいていたので、次にその時間を狙って行ったらめちゃくちゃ混んでいたこともあり、なかなかすいている時間が見つからない。

いや、私の場合、具合が悪いわけではないので待つことは構わないのだ。
何しろ松葉杖で狭い待合室の奥地まで入り込めないため、なるべく入り口手前の席に座りたい。
そのためにはすいている時間帯を見極めることが大切なのだが、なかなか難しい。

手術後5日目にして、退院後初受診である。
距離はわずか100メートルもないくらいだが、何しろ手術後に歩くのは病院内のトイレと車に乗るまでのわずかな距離だけだ。
歩くことそのものが緊張する。

ギプスシーネをしっかりはめて弾性包帯で巻き、踵をつけてゆっくり歩く。
痛みはないが、踵を上げ続けるため、足首が疲れて痛くなる。
思いっきり足底をつけてしっかりと歩きたい。

ぶっちゃけ、この「足首持ち上げ」歩行の際の「足首の痛み」が、私が手術後一番つらいと思った「痛み」である。
しかし手術をしなかった人や、手術をしたとしても場所によってはギプスでがっちり足を固められた人は、ギプスを取った時に筋肉が弱り、そもそもこの「足首上げ」、いわゆる「背屈」ができなくなるという。

背屈は健常な足で20度らしいが、私はこの頃から健足である左足と遜色なく足首を持ち上げることはできた。
痛みがなかったこともあり、足首や指を比較的ちょいちょい動かすことができたのはよかったかもしれない。
しかし心身ともに健常な人間であれば、普段そんな踵だけつけた歩き方はしないであろう。
「はっはっは、そんなの簡単だ」と思うなら、踵歩きでコンビニに行ってみればよい。
必ずや地獄を見る。

財布を入れた小さなショルダーバッグを斜めにかけ、両松葉杖で、右足の踵だけをつけてそろそろ歩く。
足首は痛いが、足底をつけることはできない。
しかしギプスシーネが受傷部分を守ると同時に足底にもかかっているので、踵上げに疲れたらギプスシーネに体重を預けてしまった。
多分、これはあまりよくないのだと思う。
なぜなら、これではいくらギプスシーネとはいえ、足底に体重がかかることになり、傷に響くような気がしたからだ。

足首の疲労をだましだまし、クリニックまでのわずかな距離をアリの歩みで進んだ。
直前に横断歩道があるので、車を待たせないよう(待ってもらうと焦るので)タイミングを見計らって渡り、歩道と車道の段差を乗り越えてクリニックのエレベーターに乗り込む。
すでにここまでで体力も注意力も相当消耗している。

窓口では診察券と保険証、診療情報提供書とCD、それに退院証明書も提出した。
先生は包帯とギプスシーネを取って傷口を見、糸がひょろひょろ出ている部位を見て「綺麗に縫われてるね」と言った。
その時、折れていた個所を指で触れて確かめたのだが、触れられて初めて「痛ぇ!」と神経に響く痛みがあった。

「レントゲン写真、見た?」
「あ、はい」
反射的に「はい」と答えてしまったが、実は実家のPCにCD-ROMがついていなかったので見そびれている。(今思えばブルーレイHDDで見ればよかったのだが)
だからこの時が術後の自分の骨を見るのは初めてなのだが、本当に小さくて細いスクリューが2本、プスプスと刺さっていた。
骨は、上下にずれていた部分は確かに元の位置に治っているが、ビックリするほど隙間が空いている。

というか、「隙間、空き過ぎじゃね?」と思うくらい空いている。

受傷した時に撮ったレントゲンとほとんど変わらないほど空いてる。
ちょっとショックであった。
手術するという事は、矯正してこの隙間を近づけることではなかったのか…

骨折ブログの皆さんの術後写真は、プレートでばっちり止められており、隙間などほとんど空いていなかった。
中には私よりずれているのに、医者が「手術の必要はない」と言ったらしく、ギプス固定のみで過ごした強者がいて、結局完全にずれたまま固まるという「おいおい、イマドキ野戦病院か!」とツッコみたくなる症例の人(しかもこの人、確か看護師さんだったと思う)もいたが、その人と同じくらい離れている。

入院や手術が決まっても、手術当日も、退院後も何一つ心配に思ったことのない私だったが、この時初めて「ん?」と疑念がわいた。
それほど隙間が空いていたのだ。
のちに「第五中足骨 手術後 写真」で検索しても、受傷直後ならともかく、術後で私ほど隙間が空いている写真を見たことがない。

手術までしたのに、これ、くっつくまで結構かかるんじゃね?

一瞬、そんな不信感がわいたのだが、「いやいや、だけど今日からリハビリが始まれば、治るまでの時間も短縮するかも」と思い直した。
筋肉を伸ばすマッサージが痛いとか、地道なタオルつかみが苦痛とか、背屈や底屈がきついとか、リハビリの泣き言をいう人が多いので、果たして自分はどうなのか、やるのが楽しみでさえあった。

「うん、きれいにはまってるね。じゃあまた、これで固定して安静にしてるようにねー」

…ん?

「傷を濡らさなければシャワー浴びてもいいよ。今週末には抜糸できそうだから抜糸しよう。」

…んん?

「歩く時は踵だけはつけていいけど、松葉杖必須でね。家の中はつかまりながら、うんと気を付けて。」

そのまま再びギプスシーネをつけてぐるぐる巻きにされる。

「とにかく、3週間は絶対に大事にすることだね」
「あのー、退院時にもう固定はいらないと言われたんですが」
「いや、ちゃんとしっかり固定しておく方がいいよ」
「では何か、指を動かしたり、こうした方がいいということは…」
「とにかく、動かさないこと。年末…年明けまでかな。動かさずに大事にするのが一番」

えええええ…

というわけで診察は終了した。
リハビリのリの字も、指を動かすとか足首を回すのも禁止で、「固定して安静にする」ことが大事だと言われたのである。

同じ手術をして、痛い痛いと激痛に眠れなかった人たちが、術後2日目からタオルつかみのリハビリが始まり、筋膜リリースのマッサージが始まったのとは大違いである。
痛みもないし、痛みを伴うリハであろうとやる気満々の私が、「ただ安静にしてなさい」と言われるだけとは…

ショックである。
なんのために手術をしたのかとちょっと腹が立つほどであった。
他の人と比べても仕方がないとは思いつつも、手術をしていない人が安静しかないと言われるならともかく、手術をした方が早く治るからと言われたのに、そして実際に術後すぐにリハビリに入る人がほとんどなのに、私はギプス組と同じく「安静優先」なのである。

もちろん骨折がすぐに治るなどとは思っていないが、リハビリを行うことで「治る方向に進む」ことが実感できると思っていたのに…
そのために「リハビリはどうする?」と聞かれた時、近場の整形外科にかかると言って来たのに。

もやもやした気持ちを抱きつつ、でもまぁまだ術後1週間も経っていないので、判断できないというのもあるだろうと思い直した。
水曜日で術後1週間が経ち、金曜日には抜糸するのだから、またそこで判断が変わるかもしれない。

なんとか気持ちを切り替えて、よちよち歩きで家に帰る。
ギプスシーネと包帯を先生がしっかりと巻き直してくれたので、松葉杖で歩いても行きほどは疲れない。(実は包帯を巻く時はきちんと背屈を保持した形で固めるのがコツである)

退院後は松葉杖で外出することもなかったし、家では膝立ちかいざりだったので、診察日だったこの日は家でも踵を突き、片松葉で歩いた。
片松葉だとお湯を沸かしたり料理をしたりできるので便利である。
なるべくギプスシーネに体重をかけないよう注意しつつ、健足と松葉杖と踵歩きを駆使し、この日はわりと活発に動き回った。
なんとなく、「リハビリは始まらなかったけれど、やれることは多い」と自分自身が証明しているような感覚である。

翌日、足が今までになくぱんぱんにむくんでとんでもないことになるとも知らず調子こいていた。
踵のみとはいえ、まだこの時点では長時間歩いたり、ましてや片松葉などとんでもないことは、日数が経った今ならわかるが、まだよくわかっていなかったのである。

何事も、無知とは恐ろしいものである。

Comment

非公開コメント

Visitor&Resident
最近の記事
最新コメント
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
ブログ内検索
リンク