バディ・コンプレックス 完結編 -あの空に還る未来で-

「ディオが待ってる」(弓原雛)

ああ、そういえばこのセリフの解明がなかったんだっけ…

いやー、これは本当に残念な作品だった。
ヒナの過去に隠された二重三重のトラップが徐々に明かされていけば、最後に「ああ・・・!!」と視聴者をうならせることができただろう。
彼女のタイムリープがはじめは青葉と同じ形(つまり、ヒナが先にディオを知っていた)で始まったのは、ヒナが一番最初に告げたセリフに隠されていた真実。
その後元の世界で、恐らくはカップリングの初期研究者(そもそも青葉の脳波はカップリングの原型となった波形そのものとエルヴィラが驚くシーンもあったね)であり、恋人だった青葉を守るためにループにはまり、そして最後は青葉と共にもう一度もとの世界に「生まれなおした」というのが真相だった。
それに、我々が見たことのない「戦闘服のまま(70年前に)戻ってきたヒナ」もいたので、描くべき別の未来もあったということかな。もしかしたらそれこそが「カップリングシステム確立」ルートの未来だったんだろうか。

時間を駆け戻りながらのゴーゴン破壊や、すっかりお馴染みとなったビゾン櫻井の狂気演技など、相変わらずわかりやすくて楽しかったけど、何よりついに起きてしまった「三角関係カップリング」に吹いた。

「彼女も親友もオレのもの!」

見事だ、青葉くん!!その欲望が健全過ぎて拍手喝采だよ!
今回のエンドカードが「バディ・コンプレックス」の全てを物語っているといっても過言ではない!
しかも彼、ついでにルクシオンもモノにしてたことは秘密だ!!

あーーーーーー、ホントに残念!!
ブログに書いたとおり、これってやっぱりあと1クールあったらヒナとディオの関係性もさぞや謎めいて描かれたはず。

「まさか70年後の未来に、親友ができるなんてさ…」(渡瀬青葉)

そんなこと、思ってもみなかったと笑って別れを告げる青葉。
「じゃあな」
青葉が行ってしまった後の宇宙の喪失感が、ほんのわずかなつきあいだったのに私もちょっと寂しかったよ。
騒がしくて、明るくて、真っ直ぐで、ただひたすらに健やかで、こんなにも気持ちのいい主人公は最近本当に珍しい。
感化され、ゆっくり変化しつつあったディオが青葉とはまた違うタイプでありながら好感度の高いキャラなのもよかった。
ディオの涙はちょっと沁みる。それくらいディオはいい子だった。今はロボアニメといえばどうしてもアルドノアと比べてしまうけどさ、本放映の頃は「ヴァルヴレイヴ」と比べてた。だからこそ余計に両作品の「バディ」の質がよく比較できたのだ。

元の世界に還った青葉は、ヒナと共に新たな人生をやり直しているのかもしれないけれど、ディオの人生は続いていく。
エルヴィラさんは無事リーさんと結婚し、ブーケは失恋?しちゃった那須伍長へ。赤くなりながら手を差し伸べてたのは副長…
ゾギリアと連合は無事和平を結んだようで、アルフリードがトップに近い地位に立った模様。
正直さー、私は心が狭いのであんな鼻持ちならないマルガレタさんなんか見殺しにしちゃえばいいのにと思ってたんだけど、アルフリードさんは大物だったね。
これぞまさに「情けは人のためならず。巡り巡って我が身に還る」だ。(はっ、ここにも「還る」が!)
ホント、1クールあれば、てきぱきと物語を紡げるこのスタッフならアルフリードのドラマも十分描けたと思うんだ。ビゾンとの再会シーンがあれば、それとは知らず戦死したと思った部下が90歳になって目の前にいるというシュールな場面だったし…

うーん、惜しい。本当に惜しい。
まぁそれでも企画が「立ち消えてしまう」ことなく、続編までは行かずとも、「スペシャル前後編」が作られたことは奇跡的なのかもしれない。
こちらとしては2クール目がないなら、むしろ「劇場版」になるほど売れなかったというのは逆にありがたいことかもしれない。
でも何より頑張ったスタッフの仕事が、その労力に見合ったものではなかったことが残念。

何より物語がわかりやすく、明朗で、好感の持てるキャラが多く、「ナイスカップリング!」連発に爆笑できたので、とても楽しかった。CMの馬鹿馬鹿しさも群を抜いていて、脱力極まりないのに憎めなかった。
無駄にイラつくエロサービスもなく、くだらないテコ入れもなく、ホモスキーを悶えさせるホモップルもなかったゆえに(だからこそ興行的に失敗したといえなくもないが)、近年まれに見る「健全さ」を保ち続ける純なロボアニメだったと思う。

もっと丁寧に、ゆっくりと解きほぐされていく複雑な物語をじっくりと見たかった。
でも本当によく頑張ってここまでまとめたものだと思う。スタッフに拍手。本当に拍手。
松岡&内山コンビも思った以上によかった。明朗快活の青葉に、まさかザリザリした松岡ボイスがここまでハマるとは意外だった。内山は「決して意地悪じゃないクールビューティ」が非常にらしくてお似合いだった。

楽しい作品をありがとう。もしこの秋から2クールが始まったら、「バディコン」の明るさが「アルドノア」のどんよりした気持ちを吹き飛ばしてくれ、そしてまた1月からは「アルドノア」に挑む気持ちになれたに違いないよ。





ところで、三島はやっぱ死んだの?



2014/10/02 21:35 |日記COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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